2015年8月10日月曜日

1ダース分のひとり言 第八話「学童保育所運営協議会ってなんだ?」

■学童保育所運営協議会ってなんだ?

先輩父母たちは前述の「運営基準案」を作成する一方で、行政と父母との接点を作る重要性にも目を向けていた。行政の人事は猫の目のようにクルクル変わるし、そもそも父母会自体、現役主義であるがゆえ、3年経てば陣容が一変する。なんとか人が繋がるシステムを構築しておきたいと考え、まず手始めに行政の人事異動の季節に合わせ「懇談会」を目論んでいる。行く末は「協議組織」へと発展させるための、であるからかなりの策士ぞろいだったのだろう。

そして協議会組織設置の「要望書」を提出し、時を待たずして「市と学保連の対話の場」という準備会の開催に至り、その後「学童保育所懇談会」に結実する。当初は不定期の懇談会であったらしい。これが今日の【学童保育所運営協議会】の原型である。

そしてついに、平成21年には市長の了承を得て設置要綱が定められ【学童保育所運営協議会】という現在の公式の協議組織へと生まれ変わった。ただ、定例開催となったのはここ数年のことであるらしい。たった6年前の出来事なのだ。

この組織の目的は「学童保育所事業運営のサービス向上に資するため」であり、
学童保育所運営上の諸問題の解決を図ること
学童保育所のあり方について調査、立案すること.
を協議することであり、その議事録は公文書として市に保管され、正しい請求があれば一般閲覧可能なものである。

この組織は現在、下記15名(学保連会長除く・・・涙)で構成され、委員長は児童青少年課長、副委員長は父母側委員代表が務める。
市側:子ども家庭部長、児童青少年課長、児童青少年課係長、主任指導員3名
父母側:9学童の各協議会委員
傍聴席:学保連会長1名(ただし発言は認めない・・・涙)

民営化初年度となる今年度は、子ども家庭部長、児童青少年課長とも新任となった。父母側は9名のうち7名の委員が入れ替わった。ちなみに前任の子ども家庭部長は定年退職である。結果としてこれまでの経緯を詳しく知る人がほとんどいなくなった。

子どもたちを真ん中に置いて、行政、父母、指導員が協力してよりよい学童を目指すことを協議することが【学童保育所運営協議会】の本来的な目的である。大人同士それぞれ立場は違えども距離を近づけ稔りある場となることを切に願う。

さて、ぼくたちは先輩父母たちの努力の結晶である【学童保育所運営協議会】をどのように活用すればいいのだろうか?そしてどのように次世代につないでいけばいいのだろう?


参考
書籍:民間委託で学童保育はどうなるの
著者:東京小金井の親たち
出版:公人社

小金井市学童保育所運営協議会設置要領
http://www.city.koganei.lg.jp/kakuka/kodomokateibu/jidouseisyounenka/siryou/D550302020131209.files/shiryousan.pdf


前野武彦